一昨日お伝えした

『他にあって新陽にないもの【仕組み編】』

※【 】タイトルは追記しました。

に続き、

【施設設備編】をお送りします。

 

正直校舎はもう本当に古いです。

お掃除の方が一生懸命綺麗にして、

校務員の方が一生懸命修理をして、

生徒・職員で気をつけて(我慢)して

使っております。

校舎もアップデートしたいので、

わずかでもぜひご寄付くださいm(_ _)m

 

 

さてそんな校舎環境でも

生徒の学びを最大限にするために

色々と引き算して

「なくした」ものがあります。

 

その中から3つ、ご紹介します。

 

1. 職員室の固定席

新陽の職員室にはお馴染みの

先生ごとの机はありません。

フリーアドレスと言って

決められた席はないので、

各々好きな席に座ります。

もちろんその日の中で移動する

こともOKです。

先生方の風通しをよくして

コミュニケーションを増やして

それが生徒との関わりに還元

できたら、ということもあり

教員の積立金でリノベーション

しました。

 

改革前と後の写真も見れます

 

こちらは文部科学省の記事

 

2.教壇と教卓

新陽高校では2022年より

東京大学名誉教授である

佐藤学先生が提唱する

『学びの共同体』

取り組んでいます。

22年5月に初めて佐藤先生を

お招きした研修会では、

教壇・教卓なんて前時代的だ!

 学びの改革の妨げだ! 

 今すぐ撤去せよ!

と言うようなお言葉もあり

その次の日に撤去しました。

教壇・教卓の撤去は

一つの手段にしか過ぎませんが、

22年5月から新陽高校の教育改革

も進み、先日5月9日

佐藤先生をお招きした研修会では

改革が順調に進んでますね。

 新陽は北海道の教育の希望です。

と嬉しいお言葉をいただきました。

まだまだ道半ばではありますが、

さらにいい教育を目指します。

 

3.教務手帳

学校の先生の持ち物と言えば、

教務手帳と連想する方もいるのでは。

生徒の名簿があり、

出欠席や成績が記録されています。

が、新陽高校ではほぼ全ての先生が

教務手帳を使っていません

先生は教務手帳の代わり

ノートパソコンを持ち歩き、

クラウド上にある校務支援システム

で出欠席や成績を管理しています。

これにはとても大きな利点があります。

どの先生も全生徒の出欠状況はもちろん、

進路希望なども共有できます。

教務手帳だと情報の広がりに限界が

ありますが、

クラウド上に情報があることで

共有がとてもスムーズです。

したがって生徒を全面的に支援する

ことができています。

 

 

「他にあって新陽にないもの」

の裏返しは

「他になくて新陽にしかないもの」

でした。

引き算から生まれるプラスって

難しいけど価値が高いように思います。

 

でも校舎は古いんです。。。(笑)

 

※寄付をしていただくと、

 税制上の優遇措置が受けられます。

 

 

 

 

 

新陽の生徒会役員part③となります!

 

 

今回は、行事の企画から実施に至るまでの一部を紹介したいと思います!

 

 

例として挙げるのは、今年度行われた新入生歓迎会にについてです。

 

まず、新入生歓迎会に対して「ゴール」を定めました。

 

 

 

ゴールを設定することは、プロマネにおいて非常に重要です。

 

 

すぐに動き出したいところですが、まずはゴールを設定する。

 

 

これが意外と抜けがちです(投稿者もそうでしたw)。

 

 

「行事を通して、新入生にどうなってもらいたい?」

 

これに対して生徒会役員でブレストします。

 

 

「新陽高校を知ってもらいたいよね」

 

「最初は不安だから、その不安感を無くしたいよね」

 

「新陽に対して安心感を持ってもらいたい」

 

「部活動の紹介は絶対必要だよね」

 

「歓迎会だし楽しんでほしい」

 

こうした意見から「知る・安心・楽しい」をゴールにしようと決まりました。

 

 

 

次に、このゴールを達成するために、どんなプログラムが必要なのかを考えます。

 

様々な意見が出る中、意見が割れたり、決めきれない時などは

 

「それって知る・安心・楽しいを達成するために必要だろうか?」

 

この問いに戻り、考えます。

 

一つの企画を進めていく中で、時には道が外れてしまうことがあります。

 

しかし、ゴールを明確に定め、メンバーで共有することにより、指針を失わない。

 

目指している方向に、進み続けることができるのだと思います。

 

こうしてプログラムが出来上がり、行われた新入生歓迎会は素晴らしいものでした。

 

新入生からも

 

「すごく楽しかった」

 

とたくさん声を頂きました。

 

先生方からも

 

「今年の新入生歓迎会はすごく良かったね」

 

と声を頂きました。

 

また、これをきっかけにして生徒会役員に興味を持ってくれる生徒もいました。

 

 

「歓迎会を、全校生徒の前であれだけ仕切ったりなんでもできる役員がかっこいいと思いました。次の生徒会選挙に立候補したいです!」

 

こんなことを言ってくれる生徒もいます。

 

これから本格的に準備・運営が始まる新陽祭での役員の活躍と、それが及ぼす全校生徒たちへの影響が楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日お伝えした新陽高校授業時間

100分授業の高校なんて、

なかなかないですよねぇ。

 

100分授業は他にはなくて新陽には

あるものですが、

他にはあって新陽にはないものも

いくつかあります。

 

1. 定期テスト

 いわゆる「中間テスト」とか

 「期末考査」とか呼ばれる

 試験期間を設けて実施する

 定期テストは8年前に廃止しました。

 一夜漬けで試験の準備をするより

 日々の学びを大切にしてほしい

 という理由です。

 

2. チャイム

 2023年からチャイムを廃止しました。

 理由は主体性を育てるためには

 まず個人の自律から、と考えたからです。

 チャイムがあるとどうしてもそれに

 頼ってしまいがち。

 今は生徒も先生も鳴らないのが

 当たり前になっています。

 

3. 服装や頭髪の規定

 単位制以降に伴い「校則」から

 服装や頭髪の規定を削除しました。

 自己表現とTPOのバランス、

 どのような服装や頭髪が適切なのか

 対話と体験を通して生徒自身が

 整えていってもらいたいという

 狙いがあります。

 

 

 

 

 

まずは3つからのご紹介まで。

まだ新陽ならではの「ない」ものが

あるので次回お届けします。

 

 

今年度、3学年分が「単位制」になった新陽高校。

学びの個別最適化のために自分で時間割が作れる

ことはすでにご存知の方も多いのではと思います。

 

通常の科目に加え、新陽独自の学校設定科目、

出会いと原体験」という教科にはたくさんの

ユニークかつ学び深き授業が用意されています。

 

 

 

 

でもそれって50分授業じゃ足りなくない?

という声も聞こえてきそうですが、

そう、新陽高校は一般的な50分授業では

ありません。

1コマ100分授業が基本です。

まるで大学の授業みたいですよね。

100分のほか、85分や70分の短縮授業

あります。

中学校からすると1つの授業が「100分」

なんてとても長く感じるかもしれませんが

これが不思議なことに慣れていくんですね。

 

先週の「70分」短縮授業の時、

とある男子生徒が「短けーっ」って

言っていました。

生徒の対応力の高さにはいつも感心です。

 

86400

さて「単位」は何でしょう?

 

グラム?

キロメートル?

個?

 

とある先生のSHRでのお話。

みんな、朝起きて、

 毎日86,400円もらえるとしたらどうする?

 ちなみに翌日には繰り越せないし、

 貯金することもできない。

 余ったら残りは消えちゃう。

 そしたらそのお金、使い切るよね?

 消えちゃうからもったいないもんね?

 

 実はこれはお金の話ではなくて、

 時間の話

 1日24時間を秒にすると、

 86,400秒なんだ。

 お金だったらもったいなくて使い切るよね?
 有効利用するよね?

 時間も同じ。

 次の日に繰り越せない「その日一日の時間」

 を有効利用しないとね。

 

これは有名な「86,400秒のプレゼント」のお話。

何気なく過ぎていく1日を

少しでも意識的に過ごしてもらいたい

というメンターの想いです。

 

ホスト界の帝王、ROLANDさんスマホのことを

寿命を吸い取る呪いの石」と形容しています。

そんなROLANDさんの1日のSNS利用時間

なんと1時間41分と定めているようです。

 

スマホと切っても切れない生活様式になった今こそ

86,400秒の使い方がより大切かもしれませんね。

 

生徒会役員顧問の号刀です。

 

前回に引き続き、新陽の生徒会役員について記載させていただきます。

 

今回は新陽祭のテーマを決めるまでを紹介したいです。

 

このテーマが決まるまでは、非常に長い道のりでした。

 

積み重ねた会議の議事録を振り返ると、去年の12月15日からテーマについて会議を重ねていました。

 

テーマが決まるまでに約半年かかりました。

 

 

 

「どんな新陽祭にしたい?」

 

こんな問いから始まったと思います。

 

 

「去年は、参加せずに遊んでる人たちがいっぱいいたから、みんなで新陽祭を作りたい」

 

 

「みんなで本気で挑戦したい」

 

 

「今までにない新陽祭にしたい」

 

「準備からみんなで楽しめるようなもの」

 

 

「それをシンプルな言葉で伝えるには。。。」

 

 

こんなやりとりをしながら、候補が出ては、やっぱり違うを何度も繰り返しました。

 

 

ここでボツになった案を紹介します。

 

 

ボツ案①:群舞

全員で群れて舞うように、全員で新陽祭を作りたい。

→メッセージ性、インパクトが弱い

 

 

ボツ案②:瑠璃

美しくかがやく青い宝石、個性協調性友情青春を一緒に探して冒険しよう

→惜しいけど、もう一つ

 

 

2つとも、本気で考え、本気で話し合いながら絞り出した候補ではあったのですが、決めきれませんでした。

 

 

 

その過程を経て、ついに決まったテーマがこちらです。

 

 

 

「僕が目になろう」

 

 

これはスイミーという絵本の中のセリフから取りました。

 

 

 

みんなと異なり、自分だけ体の色が異なるスイミーが、その違いを活かして、他の魚たちと擬態となって困難に立ち向かう時のセリフです。

 

 

「これってまさに多様性じゃない?」

 

 

「目指したいメッセージが詰まっているかも」

 

 

「みんなと力を合わせていく感じがあるよね」

 

 

「自分一人だけが違くても、自分の個性が発揮する場面はあるって感じがいいよね」

 

 

こうした語りと、意味をメンバーで擦り合わせて、新陽祭のテーマが決まりました。

 

 

このテーマを通して伝えたいキーワードが以下の通りですl

 

 

集団の中で、自ら周りを引っ張っていく「一歩」

 

生徒一人ひとりが、生徒主体の意識を持ち、積極的に挑戦する「一歩」

 

周りの生徒と協力し合いながら協働する「一歩」

 

「一歩」を誰もが踏み出せる新陽祭にしたいという願いが込められています。

 

 

そして、このテーマが先日の全校集会で、生徒会長より語られました。

 

 

このテーマに向かって、今年の新陽祭を素晴らしいものにしていきたいと思います。

 

生徒会長の語り

副委員長による新陽祭アンバサダーの募集

10数年前、とある方を講演会の

講師としてお呼びいたしました。

須藤晃さん。

あの尾崎豊を育てた音楽プロデューサーです。

今まで会った方の中で最も眼光が鋭く

控え室でお会いした時の衝撃は

今でも鮮明に思い出されます。

 

その眼光よりも印象に残っているのが

須藤さんのお話。

須藤さん曰く、

人生はボートを漕ぐのと同じだ。

 ボートは後ろ向きに漕いで前に進む。

    人生もそれと一緒。

    一寸先は闇って聞いたことある? 

 人生はどんなに前を見ても

 未来はわからない。

 人間っていうのは、

 自分のしてきた過去を見ながら、

 見えない未来を予測して進むもんなんだ。

 ボートの航跡を見て漕ぐようにね。

 後ろはネガティブな感じもあるけど、

 自分のやってきたことに向き合って

 一生懸命やればそれが結果的に

 前に進むことになる。

 

それまでの自分には全くない考えで、

しかしながら妙に納得しました。

それからは生徒に「前を向け」とか言わなくなり

おりを見ては須藤さんの話を紹介しています。

 

【須藤晃氏インタビュー記事】※ボートの話は載っていません

 

ここからは私の勝手な解釈ですが、、、

ボートって一人で漕ぐばかりではないですよね?
二人の時もあれば、

多い時だと9人で力を合わせる競技もあります。

つまり、人生も一人で進むわけではなく、

時には二人、

あるいは何人もの助けを借りながら進む

のだと思います。

漕ぎ手が互いに寄り添い、

そして息を合わせて同じ方向に向かっていく。

波風ある時は特にそれが必要だし、

頼っていいってことなんだと。

 

人生は不安定な航海だ」と

シェイクスピアは言いました。

でも隣の人がいれば、

仲間がいればその航海も怖くはないはずです。

生徒にはそんな出会いがあればいいと

常に願っています。

 

宮澤賢治北海道(苫小牧)を訪れてから

今年で100周年です。

 

なぜ突然この話題?

と思った方もいらっしゃいますよね?

 

実は新陽高校には宮澤賢治の研究者がいます。

 

国語科の髙橋励起

彼には色々な#(ハッシュタグ)がつくのですが、

それは後日のお楽しみに。

 

2022年、彼の影響を受け、

宮澤賢治に興味を持った生徒(当時2年生)

高校生が考える宮澤賢治展」を札幌市内で開催。

 

 

 

そして昨年はついに盛岡市に上陸

聖地岩手での開催は、

どれほど新陽生の活動が注目されたかを意味していると思います。

 

 

時が過ぎ、当時2年生だった生徒たちも今は大学生

まだまだ宮澤賢治の研究は続いており、

今月20日(月)、21日(火)の2日間

宮澤賢治 来道100年展

札幌市役所1F 市民ホールで開催します。

彼らの研究の成果をぜひご覧ください。

各教室には先生の「」が表れます。

それは時に生徒に対する「願い」や「メッセージ」だったりします。

 

 

本気で挑戦する人の母校」と言うスローガンを咀嚼し、

その先生なりの想いが込められて表れます。

それが言葉である場合もあれば、掲示物の場合もあります。

この教室にはこのようなメッセージが。

人生は逆走するエスカレーター

大人が見てもハッとさせれます。

先生たちも完璧ではありません。

生涯、学習を続けます。

特に新陽の先生たちが意識しているのは最新学習歴

まさに生徒と学び、共創していくのが新陽高校です。

 

新陽高校には「クラス」の代わりに4つの「ハウス」を置いています。

 

(すでにお読みいただいた方、ありがとうございます)

 

4つのハウスは、

Bleu(ブルー)

Green(グリーン)

Red(レッド)

イエロー(Yellow)

4色となっています。

 

4つのハウスに名前をつけるにあたり、

実はすんなり決まったわけではありません。

他に候補にあったのは、

スペード、クラブ、ダイヤ、ハート

▶️言いづらいし、ジェンダーを想起させるのでボツ

風林火山

▶️武田信玄みたいなのでボツ

東南西北

▶️麻雀みたいなのでボツ

 

結局上記の4色に落ち着きました。

この4色にはきちんと由来があります。

そう、Googleの4色です。

 

 

 

実は新陽高校Googleとは深い繋がりがあります。

 

1. 生徒全員にクロームブック配布

 iPadではなくクロームブックというノートパソコンを配布しています。

 そのクロームブックはGoogleの様々なサービスが使用できる端末です。

 

2. 先生に認定トレーナーがいる

 なんと日本国内ではまだ数が少ないGoogle認定トレーナー

 リアルGoogle先生がいます。

 

3. Google for education 事例校に認定されている

 新陽高校全国に41校認定を受けている高校の一つです。

 2021年に当時20校に満たない事例校の一つとして認められました。

 ※事例校とはGoogleが提供する教育ツール、Google for educationをうまく活用している学校が事例校として認められます。

 日本には13,000以上の高校がありますので、認定されているの高校はわずか0.3%

 ちなみに先日文部科学省が発表した高等学校DX加速化推進事業、

通称DXハイスクールにも新陽高校採択されました。

今後さらにデジタル人材の育成加速します。

 

ハウスの色の話から

新陽高校のICTの話になりましたが、

Google新陽高校の関係って面白いんです。