アクセサリーは防具だ。
強くありたいと思うわたしを守る、ささやかな防具。
アクセサリーはたくさんある。ネックレス、ブレスレット、ピアス、指輪…。その中でもわたしは、指輪がいちばんの防具のような気がしている。片方にひとつ、もう片方にふたつみっつと着けると、着けた瞬間心が少し守られた心地になる。輪をはめた自分の両手を見て、ひとつ握ると、まるでメリケンサックでも着けたかのような錯覚に陥る。防具は転じて武器にもなる。
耳にピアス、首にネックレス。腕にブレスレットを着けて指輪をはめると、鎧でも着込んでいるようだと自らを嘲笑する。隙のないように洋服を着て、アクセサリーを片端から着けて、完全武装でもしているみたいだ。頭の中で、見たことのない遥か過去の武士と自分の幻を重ね合わせる。
あくまで幻、瞬けば消える残像のようなもの。