ジョン・ヘイグ


ジョン・ヘイグ

ジョン・ジョージ・ヘイグ(John George Haigh 1909年7月24日生)
 [イギリス・シリアルキラー]


 リンカンシャー州スタンフォード生まれ。ヘイグは「『CORPUS DELICTI』が無ければ罪に問われない」という法律の条文を誤解し、「殺人を犯しても死体が発見されない限り罪に問われない」と考えていた。そのため被害者9人の遺体を自宅敷地内の工場にあったドラム缶に入れ、硫酸で溶かして処分した。『CORPUS DELICTI』はラテン語で、直訳すると「死体」とも取れるが、法律用語としては殺人の場合「人を殺した事実」という意味であり、死体が発見されなくとも、その他の証拠などから人を殺したことが証明できれば裁判で有罪になることもある。

 1949年2月20日、ロンドン市警察をジョン・ヘイグと老婦人が訪れ、同じホテルに宿泊しているオリーブ・デュランド=ディーコン夫人が一昨日から戻ってこないと告げた。老婦人はディーコン夫人と親しい間柄であり、夫人はヘイグが経営する工場に投資するかどうか彼と共に見学に出かけて帰ってこないと訴えた。一方ヘイグは夫人に工場を案内する予定があったことは認めたが、夫人と会えなかったと主張した。ヘイグの言動を勘ぐった警察が調査してみたところ、彼は過去に詐欺や窃盗で3度も服役していたことが判明。警察は直ちにヘイグの工場に捜査に向かった。サセックス州にあるヘイグの工場とは名ばかりの倉庫で、警察は38口径のピストルと実弾、ガスマスク、ゴム製エプロン、ゴム手袋、ゴム長、特殊なガラス瓶、ドラム缶、女性のバッグや靴などを発見。夫人に投資話を持ちかけていた付け爪の製造などまったく見られなかった。後日、聞き込みでヘイグが夫人の宝石やコートを売り払っていた事実を突き止め、ヘイグに詰問すると、彼は笑顔でこう言った。「彼女を殺したのは私ですが、夫人を硫酸で跡形もなく溶かしてしまったから殺人事件として立件できませんよ」。完全犯罪を成し遂げたと思い込んだヘイグは、他の女性たちも夫人同様に殺害後、ドラム缶の硫酸風呂で処理したと告白した。

 得意満面なヘイグは警察の捜査にかなり協力的であり、犯行の一部始終を話していた。しかし、彼はここでミスを犯している。酸による溶解で完全に人体が消滅するものとばかり思っていた彼は遺留物を発見が困難な下水や海などに流すことなく、ドラム缶を転がして移動させ中の硫酸と遺留物を比較的発見が容易な庭に遺棄していた。これを自供から知った警察は、倉庫内から庭までドラム缶が転がされた跡を綿密にたどっていき、遺棄した地点を探し出し、その地帯の土壌を徹底的に調べ上げた。すると、硫酸が溶かしきれなかった人間の脂肪、人骨、胆石、入れ歯などがわずかながら発見。人骨、胆石などが夫人の特徴と一致した上、入れ歯が夫人の歯科医により夫人のものであると証明され、ヘイグは逮捕される。つまり遺体は発見された。

 公判中もヘイグはわずかな証拠しか発見できなかったことで死刑にはならないと思っていたのか、自ら主張する精神異常を装うためか、「被害者の血を飲んだ」と供述したりクロスワードパズルに熱中したりしていた。だが陪審員は、評議に入ってからわずか5分で全員一致で謀殺罪で有罪の評決を出し、ヘイグに死刑判決が下された。同年8月10日、ロンドンのワンズワース刑務所にて絞首による死刑が執行された。

 1949年8月10日死去(享年40)


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